美しく巡る飲み物ルーティン

食事には気をつけているのに、
飲みものは、なんとなく選んでいませんか?
実は、1日の中で、最も多く取り入れているのは「水分」かもしれません。
そして“飲み方”や“選び方”が、心や体のコンディションにやさしく影響することもあるのです。
この記事では、中医学の知恵「子午流注(しごるちゅう)」の考え方をもとに、臓器のリズムに寄り添う、巡りのよい飲み方の習慣をご紹介します。
小さな1杯が、
あなたの1日をやさしく整えてくれますように。

藏本 なつみ
Natsumi Kuramoto
フードコンシェルジュ|栄養士・薬膳漢方マイスター
20歳から栄養士の道へ進み、
病院や施設で現場経験を重ねてきました。
現在は中医学・栄養学の知識をもとに、
“心と体の調和”を大切にした「食の整えかた」を、
個別セッションや執筆活動を通じてお届けしています。

藏本 なつみ
Natsumi Kuramoto
フードコンシェルジュ|栄養士・薬膳漢方マイスター
20歳から栄養士の道へ進み、
病院や施設で現場経験を重ねてきました。
現在は中医学・栄養学の知識をもとに、
“心と体の調和”を大切にした「食の整えかた」を、個別セッションや執筆活動を通じてお届けしています。
1日のリズムに寄り添う
「子午流注」
東洋医学には、「子午流注(しごるちゅう)」という考え方があります。
これは、1日24時間のうち、
2時間ごとに五臓六腑(内臓の働き)にエネルギーが集まる時間帯があるというもの。
簡単に言えば、「時間ごとに最も活発に働く臓器が決まっている」という、私たちの体にそなわる自然なリズムのことです。
このリズムに合わせて、その時間に合った飲みものを選ぶことで、代謝や巡り、うるおいやお肌のケアを、日々の中で無理なくサポートできます。
「飲みもの」で整える
体のリズムと内臓の声
子午流注のリズムに合わせて、飲みものを選ぶ習慣を取り入れてみましょう。
内臓が活発に働く時間帯に、それぞれに合った飲みものを取り入れることで、体の声にそっと寄り添うサポートになります。
以下は、時間帯ごとにおすすめの飲みものをまとめた一覧です。
ご自身のライフスタイルに合わせて、
できるところから少しずつ取り入れてみてください。
子午流注 × 飲み物ルーティン表
1日の流れと臓器のリズムに合わせた飲みもの習慣
時間帯 | 主に働く臓器 | 飲みもの | サポートする働き |
---|---|---|---|
5:00〜7:00 | 大腸 | 天然塩入りお白湯 | 排泄のスイッチを入れる/腸の目覚め |
7:00〜9:00 | 胃 | 生姜湯・ホットレモン | 消化力を高める/朝の代謝を整える |
9:00〜11:00 | 脾 | セージティー (ハーブティー) | 消化・吸収のサポート/抗酸化作用で細胞の若々しさも |
11:00〜13:00 | 心 | ルイボスティー・レッドクローバーティー | 血流・美容サポート/リラックス&ホルモンバランスにも |
13:00〜15:00 | 小腸 | お白湯・緑茶 | 栄養の巡り/リフレッシュ |
15:00〜17:00 | 膀胱 | 黒豆茶・ウーロン茶 | むくみケア/水分代謝を整える |
17:00〜19:00 | 腎 | プロテイン | 活力の回復/ホルモンバランスサポート |
19:00〜21:00 | 心包 | ハーブティー (カモミール・ラベンダーなど) | 緊張緩和/心身の静けさへ |
21:00〜23:00 | 三焦 | お白湯 | 気と水のめぐりを整える/クールダウン |
各時間帯(5:00〜23:00)の詳細説明
5:00 – 7:00(大腸)
起きたら「1杯の天然塩入りお白湯」からスタート
この時間帯は、大腸が活発になり「排泄の時間」ともいわれます。
目覚めとともに、温かいお白湯にひとつまみの天然塩を加えて。
やさしく腸を刺激し、スムーズなデトックスへ。
お白湯の力はこちら⇀
7:00 – 9:00(胃)
生姜湯 or ホットレモン
朝ごはんに向けて、胃の働きが高まる時間。
生姜湯で胃腸を温めて消化を助けたり、
ホットレモンでビタミンCを補いながら、爽やかな一日のスタートを。

9:00 – 11:00(脾)
セージティー(ハーブティー)
「脾」は中医学で消化吸収を担う存在。
この時間帯には、抗酸化作用があるセージティーを。
消化をやさしく支えながら、細胞の若々しさも後押しします。
セージティーの力はこちら⇀
11:00 – 13:00(心)
ルイボスティー or レッドクローバーティー
心臓が活発になるこの時間帯は、
血流を促し、体と心にエネルギーが巡るタイミング。ルイボスティーでめぐりを整え、
レッドクローバーで女性らしさや美容をいたわって。
ルイボス&レッドクローバーの力はこちら⇀
13:00 – 15:00(小腸)
お白湯 or 緑茶
小腸は、必要な栄養を選び取り、吸収する役割を担う臓器。
温かなお白湯で内臓をゆるめて◎
緑茶でカテキンを取り入れて、集中力を高めるのも◎
お白湯&緑茶の力はこちら⇀
15:00 – 17:00(膀胱)
黒豆茶 or ウーロン茶
この時間は、体の中にたまった余分な水分や老廃物の排出に適したタイミング。
黒豆茶で利尿作用を促したり、
ウーロン茶で脂肪分解を助けながら、巡りを整えて軽やかに。
黒豆茶&ウーロン茶の力はこちら⇀
17:00 – 19:00(腎)
良質なプロテイン
腎は中医学でいう「生命力の源」。
この時間は、1日の疲れを回復し、体が再生に向かう大切な時間帯。からだに合ったプロテインで、タンパク質とミネラルをやさしく補いましょう。
夕方プロテインの力はこちら⇀
労わる時間にプロテイン?はこちら⇀
19:00 – 21:00(心包)
ハーブティー(カモミール・ラベンダー)
日中の緊張や忙しさから解放されていく時間。
このタイミングで、神経のたかぶりを穏やかに鎮めてくれるハーブティーを取り入れて。
深い呼吸を促し、心も体も、ゆるやかな「夜モード」に。
ハーブティーでリラックスはこちら⇀
21:00 – 23:00(三焦)
お白湯
三焦は、体内の「気と水分の通り道」。
お白湯で内臓をやさしく温めながら、余分な熱や老廃物を流すように。
忙しかった1日に、クールダウンの余白を与えてあげましょう。
飲み物ルーティンがもたらす、
やさしいうれしさ
- 体内リズムに合わせて臓器をケア
- 飲みすぎや飲み忘れの予防にも
- 美容・代謝・リラックス・デトックスのサポートに
- 冷え・むくみ・疲れなど、セルフケアの一助に
水分補給の大切さはこちら⇀
おわりに
「体の声」に耳を澄ます、ひとさじの習慣
日々の中で、飲み物が担ってくれる役割は、思っている以上に繊細で奥深いもの。
子午流注というリズムを意識することで、
あなたの“今”に寄り添い、“未来”を育むサポート役になってくれます。
“飲み物の時間割”を取り入れて、
なんとなくの不調が、ゆるやかにほぐれていく心地よさを感じてみてください。
飲み物を、
「ただの水分」から「体を整えるパートナー」へ。
リズムに寄り添った1杯が、明日のあなたをもっとやさしく包み込んでくれるはずです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。