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四毒抜きは体にいい?

※本記事は一般的な栄養情報をもとに構成しています。
体調や体質によって感じ方に個人差がありますので、ご自身に合った方法を、無理のない範囲でお試しください。

※本記事は一般的な栄養情報をもとに構成しています。体調や体質によって感じ方に個人差がありますので、ご自身に合った方法を、無理のない範囲でお試しください。

四毒抜きって体にいいの?」と聞かれたら、
私は迷わずYes」と答えます

四毒抜きって体にいいの?」と聞かれたら、私は迷わずYes」と答えます

ただし「四毒をやめれば健康は完璧!」というわけではありません

小麦粉・砂糖・植物油・乳製品を控えることで、体が軽くなる人は多いけれど、本当に大切なのは“どう付き合うか”。

この記事では、四毒抜きの考え方・メリットだけでなく、デメリットや注意点、そして私なりの結論をまとめました。

もくじ

四毒抜きとは?

四毒抜きとは、小麦粉砂糖植物油乳製品の4つを控える食習慣のこと。

現代人が摂りすぎやすい食材を見直すことで、腸や血管への負担を減らし、めぐりのよい体を目指す考え方です。

なぜ“四毒”と呼ばれるのか?

便利で美味しい一方で、摂りすぎると不調の原因になりやすいのがこの4つ。

血流や消化に負担をかけ、「知らないうちに体を重くしているかも」という警鐘を込めて“四毒”と呼ばれています。

四毒抜きの提唱者は?

この考え方を広めたのは、歯科医師で医学博士の吉野敏明先生。

臨床経験から「四毒を減らすことで多くの不調が改善する」と提案しています。

本の中でも「やめてみて体の変化を感じてみる」という柔らかなスタンスが印象的です。

四毒抜きのすすめ』 吉野敏明(著)

【単行本】四毒抜きのすすめ 小麦・植物油・乳製品・甘いものが体を壊す 

4.7

単行本(ソフトカバー)
税込 1,870 円

四毒抜きの効果とは?

四毒抜きで期待できる効果

小麦や砂糖を減らすことで血糖値の急上昇が抑えられ、油や乳製品を見直すと“重だるさ”が軽減されやすくなります。

血液がさらさらと流れやすくなり、疲れにくさや肌の調子、集中力の持続といった変化を実感する人も。

期待できる効果の一例

・疲れにくくなる
・集中力が続きやすい
・朝の目覚めが軽やかに
・肌の調子が整いやすい
・消化がラクになる
・気分の波が落ち着く
・むくみが減る
・アレルギーや花粉症が和らぐ人も

日常の“ なんとなくの不調 ”を軽くすることが期待されています。

四毒抜きは体にいい?
私なりの結論

繰り返しになりますが、
「四毒抜きって、本当に体にいいの?」

そんな質問を受けたら、私はYes」と答えます

そんな質問を受けたら、
私はYes」と答えます

ただし、「四毒さえやめれば健康OK!」かといえば、それもまた「No」だと思っています。

四毒抜きは体のしくみに理にかなった食養生で、腸や血管、血液の質を整える上でとても有効◎。

だからと言ってこれを食べちゃダメ!」と、
ただ排除するのではなく、“どう向き合い、どう選ぶか”が大切です。

知識を持って付き合っていくことが、健やかな食生活につながります。

四毒ごとの特徴と付き合いかた

小麦粉の付き合いかた

小麦に含まれるグルテン(グリアジンやグルテニンなど)は腸の粘膜に負担をかけることがあり、腸内トラブルに加え、アレルギーや炎症のリスクにつながると指摘されています。

戦後、日本に小麦や脱脂粉乳が大量に輸入され、学校給食で取り入れられるようになってから、小麦アレルギーやアトピーが増えたといわれる背景もあります。

こうした点からも「小麦の摂りすぎは、控えたほうがよい」というのは、栄養学の視点からも納得できることです。

米粉パンや十割そばへの置き換 など、工夫することで無理なく続けられますよ。

植物油の付き合いかた

加工過程で生じるトランス脂肪酸や、
酸化した油は、細胞にダメージを与える要因となり、体に負担をかけやすい油です。

加工過程で生じるトランス脂肪酸や酸化した油は、
細胞にダメージを与える要因となり、体に負担をかけやすい油です。

一方で、オメガ3を含むイカインチオイルや亜麻仁油は、細胞やホルモンに欠かせない良質な栄養源。からだに“潤い”をもたらす心強い味方になります。

だからこそ「避ける」よりも「良質な油を選ぶ」ことがポイントです。

乳製品の付き合いかた

カゼインや乳糖は、体質によっては消化に負担となり腸内トラブルを招くこともあります。

また、ホルモンバランスへの影響も指摘されており、特に女性では月経不順や不調と結びつく場合もあるようです。

その点を踏まえて、私としても“乳製品の摂りすぎ”は懸念しています

ですが、中医学では「潤いを補う」食品とされる側面も。豆乳やオーツミルクを日常に、乳製品は“たまの楽しみ”としてバランスを取ることをおすすめします。

砂糖の付き合いかた

砂糖は血糖値の急変動を招きやすい食材。

さらに脳内で快楽物質を分泌させる作用があるため、依存性が高まりやすいともいわれます。

また、体内の糖化反応によって老化や生活習慣病リスクを高めることも知られています。

ただし「甘いもの=悪」ではなく、甘酒やはちみつ、メープルシロップといった自然の甘味料を使うことで、満足感と健康の両立が可能です。

不調を改善したいなら、
3週間、3ヶ月続けてみる

不調を改善したい方は、
まず3週間チャレンジしてみましょう。

細胞の入れ替わりと重なる3ヶ月続ければ、変化を感じやすくなります。

体調が整ってきたら、自分のライフスタイルに合わせて無理なく調整していくのがベストです。

改めて大切なのは、

  • 知識を持って食材を選ぶ
  • バランスをとりながら無理なく続ける
  • 体質や体調を把握したうえで取り入れる
  • 食材への感謝と、食べる楽しみを大切に

元気な人は、
知識」として取り入れるだけでも十分です。

そのうえで “減らす・選ぶ・工夫する” 姿勢が、毎日の健やかさを支えてくれます。

四毒抜き、実践のコツ

食事法と必要な食材

  • 小麦の代わりに
    • 主食に、玄米・雑穀米
    • 麺類は、十割そばや米粉麺など
    • パンの代わりに、米粉でつくったパンに

【十割そば】

【そば】山本かじの 国産の十割そば 200g x 5袋

4.3

税込 2,520 円

私は普段、玄米や十割そばを常備しています。Amazonなどでも手軽に購入できるので、参考までにリンクを置いておきますね。

  • 植物油の代わりに
    • 調理油はインカインチ、ごま油、米油など
    • オメガ3脂肪酸が多い油を意識して
    • 揚げ物より煮物、蒸し物をベースに
    • 「植物油脂」「ショートニング」の表記に注意

【インカインチオイル】

【オメガ3オイル】アルコイリス インカインチオイル180g 2本

4.2

税込 3,434 円

私がよく使っているのは、インカインチオイルと米油。どちらもクセが少なく使いやすいです。

  • 乳製品の代わりに
    • 豆乳、アーモンドミルクなど植物性に
    • 発酵食品を味噌、納豆などで補う

私がよく利用するのは無調整豆乳。

  • 砂糖の代わりに
    • 本みりん、甘酒、メープルシロップに
    • 間食に焼き芋、ドライフルーツ、ナッツを

甘味をつけたいときはメープルシロップをよく使います。砂糖よりも優しい甘さで料理にも合いますよ。

実践的な食生活

  • 和食中心にする
  • 朝は玄米おにぎり+味噌汁
  • おやつはナッツやドライフルーツ
  • 揚げ物を減らし、蒸す・煮るを中心に
  • 良質な油を魚からも摂る
  • 調味料の見直しから始める

四毒抜きのデメリットと注意点

四毒抜きは体の調子を整えるうえで理にかなった食習慣ですが、取り入れ方を誤ると逆に負担になることもあります。ここでは、実践するときに気をつけたい点をまとめました。

1. 我慢によるストレスがたまる

「これはダメ!」と強く意識しすぎると、食事が楽しめなくなり、ストレスにつながります。

食事は心を満たす時間でもあるので、「今日は控える」「明日は楽しむ」くらいの柔らかいスタンスがおすすめです。

2. 外食や人付き合いに制限が出る

会食や外食では、四毒を完全に避けるのはほぼ不可能。無理をすると「断らないといけない」「周りに気を遣う」など心理的な負担に。

外食は楽しんでOK、日常で調整すれば大丈夫くらいの感覚で付き合いましょう。

3. 栄養の偏りにつながる可能性

極端に制限すれば、必要な栄養まで不足することも。たとえば油を全て避けると、脂溶性ビタミン(A・D・E・K)の吸収が悪くなることがあります。

ゼロにするのではなく“減らす”意識が安心です。

4. 「感謝して食べる」心を忘れてしまう

排除にとらわれすぎると、「食べられること」そのものへの感謝が薄れてしまいます。

どんな食材にも背景や恵みがあるからこそ、知識を持ちつつも感謝して食べる姿勢を大切に。

デメリットを和らげる工夫

  • 完全にやめるより、“減らす”スタンスで
  • 外食やイベントは楽しむ、日常で整える
  • 知識を持ったうえで、感謝して食べる

四毒抜きは「禁止ルール」ではなく、知識を得て自分で選べるようになることが本質です。

好転反応がある人も

食生活を大きく変えた直後、一時的に眠気やだるさを感じる人もいます。

これは、四毒抜きや食習慣を大きく変えたときに現れる「好転反応(=デトックス反応)」としてよく報告されるものです。

好転反応として現れやすい症状例

  • 頭痛・だるさ
    カフェインや砂糖を控えた直後に出やすい
  • 眠気・疲労感
    血糖値や自律神経のバランスの変化で起こる
  • 下痢・便秘・おならの増加
    腸内環境が切り替わる過程で起こる
  • 吹き出物・肌荒れ
    老廃物の排出が一時的に皮膚から表れる
  • イライラ・気分の浮き沈み
    甘味や乳製品の制限で脳内ホルモンが変化
  • 冷えやのぼせ
    血流や代謝切り替わりによる一時的な症状

これらは一時的な調整反応で、数日〜2週間程度で落ち着くことが多いとされています。

ただし、強い痛みや長引く不調がある場合は「好転反応」ではなく体に合っていない可能性もあるため、見極めが大切です。

1ヶ月経っても症状が和らがない場合は、無理をせず調整することをおすすめします。

おわりに

四毒抜きは、体を労わりながら、食を見直すきっかけのひとつ。

大切なのは「これが正解」と思い込むことではなく、自分の体に合った心地よい食べ方を見つけることが大切です。

体にやさしい習慣と、心を満たす楽しみ。その両方を大切にしながら、食生活を整えていきましょう。

その積み重ねが、きっとあなたの健やかさと笑顔につながっていくはずです。

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この記事を書いた人 ...

藏本 なつみ
Natsumi Kuramoto
栄養士・薬膳漢方マイスター

20歳から栄養士の道へ進み、
病院や施設で現場経験を重ねてきました。

現在は中医学・栄養学の知識をもとに、
“心と体の調和”を大切にした「食生活の整えかた」を、
レシピの考案や、執筆活動を通じてお届けしています。

この記事を書いた人 ...

藏本 なつみ
Natsumi Kuramoto
栄養士・薬膳漢方マイスター

20歳から栄養士の道へ進み、
病院や施設で現場経験を重ねてきました。

現在は中医学・栄養学の知識をもとに、
“心と体の調和”を大切にした「食生活の整えかた」を、レシピの考案や、執筆活動を通じてお届けしています。

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