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白米と玄米、どちらを選ぶ?

私たちの食卓に、欠かせない存在である「お米」。
けれど最近、ふとした瞬間に「白米と玄米、どちらを選ぶべきだろう?」と、迷ったことはありませんか?
からだのこと、美しさのこと、家族のこと――。
選ぶ「お米」ひとつにも、小さな氣づきや整え方が隠れています。
この記事では、そんな白米と玄米のちがいを、やさしくわかりやすくお届けします。
白米と玄米は、どう違う?
「白米」と「玄米」、見た目の違いは一目瞭然ですが、実はその差は、“精米”という工程にあります。
- ・白米について
-
お米の外側にある「糠(ぬか)」や「胚芽(はいが)」を削って、白くつるんとした状態に精製されたもの。
- ・玄米について
-
もみ殻だけを取り除き、外側のぬかや胚芽をそのまま残した、より自然な姿のお米です。
この“精製するかどうか”の違いが、栄養面に大きく影響しているのです。
数字で見る栄養差
では実際、どのくらいの栄養の差があるのでしょうか?
見た目だけではわからない、その栄養価の違いを数字で比べてみました。
以下は、白米と玄米を可食部100gあたりで比べたものです。
栄養成分 | 玄米(100g) | 白米(100g) |
---|---|---|
炭水化物 | 72.4 g | 78.1 g |
たんぱく質 | 12.8 g | 11.4 g |
脂質 | 2.7 g | 0.9 g |
食物繊維 | 3.0 g | 0.5 g |
ビタミンB1 | 0.41 mg | 0.08 mg |
ビタミンB2 | 0.04 mg | 0.02 mg |
ビタミンB6 | 0.45 mg | 0.12 mg |
ビタミンE | 1.4 mg | 0.1 mg |
葉酸 | 27 μg | 12 μg |
マグネシウム | 110 mg | 23 mg |
鉄分 | 2.1 mg | 0.8 mg |
亜鉛 | 1.8 mg | 1.4 mg |
カリウム | 230 mg | 89 mg |
出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」を参照
数字で見ると、ほんの差ではなく「桁違い」の差があることがわかります。
これはつまり、白米に精製される過程で、大切な栄養が削ぎ落とされてしまっているということ。
玄米に詰まった、からだを整える栄養素
表からもわかるように、玄米には、私たちのからだに嬉しい栄養素がぎゅっと詰まっています。
ここからは、そんな玄米の魅力を「整える栄養素」という3つの視点で、わかりやすくご紹介していきます。
魅力①|腸と肌にうれしい「食物繊維」
玄米には、白米の約6倍の食物繊維が含まれています。
この繊維が、腸の動きを助けて老廃物をスムーズに排出してくれます。
腸内環境が整うと、肌の調子が良くなったり、気分まで明るくなったり。
「腸が整うと、心と肌も整う」と言われるのは、こうしたつながりがあるからなんですね。
魅力②|疲れや代謝を助ける「ビタミンB群」
玄米に多く含まれるビタミンB群は、エネルギーを生み出すために欠かせない栄養です。
糖質や脂質をスムーズにエネルギーへと変えてくれるため、
- 疲れやすい
- 朝からだるい
- 代謝が落ちた気がする
そんなお悩みにも、そっと寄り添ってくれます。
見えないところで、私たちの毎日を支えてくれるのが、このビタミンたちです。
魅力③|内側から整える「ミネラルの力」
ミネラルとは、からだの調子を保つために必要な、微量な栄養素のこと。
特に玄米には、
- マグネシウム(白米の約5倍)
- 鉄分
- カリウム
などがしっかり含まれています。
たとえばマグネシウムには、細胞の新陳代謝をサポートする働きがあり、
お通じの悩みや、肌の潤い、女性のバランスにもやさしく作用してくれます。
白米にはない注目成分「ガンマオリザノール」
聞き慣れない名前かもしれませんが、ガンマオリザノールは玄米にだけ含まれる天然の成分です。
この成分には、以下のような働きで注目されています。
- 食べすぎを抑えるサポート
- 脂っこいものへの過剰な欲求をやわらげる
- 腸の働きをやさしく整える
とくに、現代の食生活でありがちな「つい食べ過ぎてしまう」といった悩みに寄り添い、健康的な食習慣を助けてくれる栄養素として、研究が進められています。
おわりに|整える主食選びを、楽しむということ
白米も玄米も、それぞれに魅力があります。
けれど、もしあなたが「最近ちょっと不調かも」「もう少し整えたいな」と感じているなら、主食を“玄米”に変えてみるのもひとつの方法かもしれません。
一気に切り替えなくても、
週に数回だけ、混ぜてみることからでも充分です。
自分のからだをいたわる選択は、きっと心も整えてくれる。
そんな主食選びを、日々の楽しみにしてみませんか?